デジタルコンテンツEXPO2017の展示の中でも、VRでよく使われるHMD (Head Mount Display)に対する没入感・臨場感を高めたり違和感を軽減するプロトタイプデモをまずご紹介します。つぎに、今年のグッドデザイン賞も獲得したHMDを使わない8KのVR体験ができる装置、最後にAIによる人間との合奏展示についてご紹介します。

 

電気刺激で「本当に加速している」感のあるVRなど出展

Engadget日本版のデジタルコンテンツEXPOのレポート記事です。そこでまず取り上げていたのが、大阪大学大学院 情報科学研究科と明治大学総合数理学部のブース。前庭電気刺激による加速度感覚とVR映像を組み合わせた「高臨場感VRヘッドセット」の体験デモです。

前庭は、三半規管と蝸牛の間にある、バランス感覚に関与する器官のこと。この部位に対して微弱な電流を流すことで体験者に仮想の加速度を感じさせ、これをVR映像と同期させることで、VR空間内の動きを現実の身体にフィードバックする試みです。
この技術のメリットは、モーションシートなど大掛かりな設備を用意することなく、仮想の加速度を体験できること。動画による紹介もあります。時間があればご覧ください。

次に紹介していたのは、HMD (Head Mount Display)を使ったてれプレゼンス(遠隔臨場感)の改善、特にVR酔いを起こさないシステムです。遠隔医療や遠隔ロボット操作などの分野では、遠隔地に設置したカメラから作業側へ映像を送信し、なおかつ作業側の人物が装着したHMDの動きを遠隔地側に同期させる仕組みを構築します。従来の撮影システムでは、映像を表示する際に大きな遅延が生じ、作業側の頭の動きに視界が追従しきれずにモーションブラーが発生して、作業者にVR酔いを起こさせやすいことが課題でした。

首都大学東京、NTT、電気通信大学、豊橋技術科学大学の共同研究ブースでは、2台の全天球カメラを使って従来のテレプレゼンスが抱えるVR酔いの問題を低減する「TwinCam」を展示。

TwinCamでは、両眼に対応した2つのカメラを頭の回転に同期させるところまでは通常のテレプレゼンスと同じですが、常に周囲の映像を撮影している全天球カメラの特性を利用し、カメラの駆動に先んじて作業者の頭部回転に合わせた映像を伝送することによって、見かけ上の遅延とモーションブラーの大幅な低減を実現しています。
389人が体験した中で、不快感を訴えた体験者は一人も出なかったとの結果も明らかにしました。

 

サザンの曲と8K映像で東京散歩 8K:VRライドを体験!

日経トレンディネットのデジタルコンテンツEXPOのレポート記事です。HMD (Head Mount Display)を使わずに、二人同時に8K映像のVR体験ができるという、世界初の8Kモーションライド装置「8K:VRライド」をピックアップしてレポートしています。

8K:VRライドは8K映像を投写するドーム型のワイドスクリーンとその前に置かれた2席の可動する座席で構成されていて、スクリーンの映像に合わせて座先が動いて没入感のあるVR体験ができるというもの。NHKエンタープライズ、NHKメディアテクノロジー、レコチョク・ラボ、WONDER VISION TECHNO LABORATORYの4社が共同開発、2017年度グッドデザイン賞も受賞している。

 

AIと一緒にユーフォニアム合奏、ドームで8K/3D生映像。デジタルコンテンツEXPO

AV WatchのデジタルコンテンツEXPOのレポート記事。企画展示の見どころのひとつとして、ヤマハが開発したAIを用いた合奏技術を冒頭で紹介しています。

1階ロビーのブースではこの技術を搭載したスマートフォンアプリ「ふこうよアンサンブル」特別版と、
実際の楽器を用いた合奏体験が誰でもできる展示がされていた。音程を外したり演奏スピードが遅いと、キャラクターが様々な台詞でアシスト。演奏が止まるとAIの合奏も止まり、楽譜の途中から演奏をやり直すと自動で合奏を再開するなど、インタラクティブな体験ができたとのこと。

7階のミニコンサートでは、ユーフォニアム奏者の今村耀さん、ピアニストの紅い流星さん、よみぃさんが、それぞれAIの奏でる音との共演を披露。実際に演奏を聴くと、今村さんの近くにトランペット奏者がいるのでは? と感じてしまうほど自然な共演が楽しめたとのこと。
AIはヤマハが独自に開発したもの。