IoTも将来の大きな可能性を描くステージから、実際のデバイス例の紹介から、セキュリティ面での懸念点の指摘などがメディアで取り上げられる内容の中心にシフトしてきています。第4次産業革命の目玉ともされているIoTの最近のメディアでの取り上げられ方をピックアップして紹介していきます。

 

45兆個の「センサー市場」は日本の独壇場だ

東洋経済ONLINEの2017年1月後半の記事ですが、日本経済にとってのIoTの大きな可能性についての解説記事です。IoTおよび、最近、政府が推進している第四次産業革命の背景となる基本的な考え方を理解することができるわかりやすい記事です。

IoTとはどのようなことで、なぜ大きな経済的なインパクトが期待されているのかを解説してくれた上で、IoTに関連する「センサー」や「ロボット」分野において、日本が世界の中でも高いシェアを占めている現状を説明して、特に日本における経済的な効果が期待できることを述べている入門編解説です。

 

IoTとAIが変えるUI(ユーザーインタフェース)

IoTはコンセプト先行のキーワードかと思いますが、実際に製品として登場してきた例として「Amazon Dash Button」を紹介してくれている、IT Leadersの記事です。
Amazon Dash Buttonは、それぞれ特定の商品を「ボタンを押す」だけで、Amazonに発注することができる、IoT製品です。たとえば、洗剤を発注するAmazon Dash Buttonであれば洗濯機などにこの製品を貼り付けておき、洗剤がなくなりそうになったときには、この製品のボタンを押すだけで、あらかじめ登録しておいた洗剤製品がAmazonに発注されて届くというものです。

仕組みとしては、このAmazon Dash Buttonにはバッテリが内蔵されていて、Wifi機能も持っているのでボタンを押すとネット経由でAmazonまで発注のリクエストを送れるというものです。すでに700製品に対応したDash Buttonが販売されており、日本でも2016年12月から購入できるようになっています。

 

実はウイルスまみれ、「IoTデバイス」の危険性

実際にIoTが現実化しつつある中で、懸念点の指摘も出てきている中のひとつとして
セキュリティ面のリスクを指摘している、東洋経済ONLINEの記事です。

実際に、IoT製品のセキュリティ面を調査している大学の先生への取材を通して、具体的に、ネット接続している監視カメラやルータなどが、130万程度、感染していることを把握しているとのこと。また、それらのIoT製品は書き換え可能な記録媒体を持たないので一度電源を切れば、感染状態ではなくなるものの、多くの場合には、1時間程度で再び感染するなど、インパクトのある具体的な内容が述べられています。

 

孫さんガッカリ?IoT普及阻む決定的な問題

東洋経済ONLINEによる、WIRED誌創刊編集長で、テクノロジー界の思想をリードする存在として知られるケヴィン・ケリー氏へのインタビュー記事です。ケリー氏としては、IoTの可能性は否定しないものの、世の中に浸透するには年月がかかるという見解を持っており、その一番の理由は、バッテリー・電源の問題とのこと。

現在のバッテリー能力では、それぞれのIoTデバイスを長期間、バッテリーで動作させるのは難しく、だからといって、「コーヒーカップ」などまでコンセントにつなぎたいとは思わないだろうというのは、わかりやすい話です。

ただ、一般の人々の暮らしの中までに浸透するというレベルではまだ年月がかかるかもしれませんが製造・物流などの産業界では、電源問題は対応可能な場合も多いと思われ、まずは産業界からとはいえ、それでもIoTは大きなインパクトがあるのではないかと逆に認識させられたインタビューでした。