3つのブロックチェーンに関する最近のイベントのレポート記事を紹介します。また最後に、ガートナージャパンが最近発表したブロックチェーン技術に対する日本企業の取り組みの現状に関する調査結果をご紹介します。

 

未来はブロックチェーンでどう作られるか? 「文化財のための資金」「記事の信頼性」「格差の是正」?

ナノオプト・メディア主催のイベント「Blockchain for Enterprise 2018 ―名古屋―」が2月22日、JPタワー 名古屋ホール&カンファレンス(愛知県名古屋市)で開催されました。その中で行われた「ミライを作るブロックチェーン産業の展望について」と題したパネルセッションの内容をレポートしたINTERNET Watchの記事です。

パネルセッション最初のテーマは、「アイデンティティの管理と認証」。下記のような興味深い一方でまださまざまな議論が必要となりそうなテーマが話し合われたようです。

  • 新たに口座を開く際に、本人確認をブロックチェーン上で行い、それを使ってほかの口座も開設できるようにすることのメリットはある
  • (ブロックチェーンでは)使いたいサービスを提供するベンダーに、個人の判断での使いたい情報提供を可能にするといったように、個人情報の民主化を実現し、サービスベンダーの側でも、それをうまく活用できるようにすべき
  • 法的身分証を提供する国連支援プロジェクト『ID2020』では、非中央集権型のブロックチェーンテクノロジーを使用しているが、これを国という観点から見ると、難しい課題になるだろう
  • 総務省が住所変更などについて、ブロックチェーンを活用して共通化するという取り組みを行っている。1つの住所変更だけで、すべての変更が完了するという仕組みはいいアイデア

2つめのテーマは、海外と日本のブロックチェーンの状況の違いについて。ここでは、トークンを活用した新たな価値創出にまで話題が及んだようです。

 

時価総額2位「イーサリアム」初の日本公式イベント 熱気渦巻く

「ビットコイン」に次いで、時価総額2番目の人気を誇る仮想通貨「Ethereum」(イーサリアム)の開発者向け日本公式イベントが、3月29日に東京大学(文京区本郷)で行われましたがITmedia NEWSがその様子をレポートした記事です。イーサリアムの生みの親であるヴィタリック・ブテリンさん(24歳)が講演するとあり、会場には約500人の参加者が詰めかけたようです。

イーサリアムは取引履歴の他、「スマートコントラクト」と呼ばれる「契約を自動執行する仕組み」をブロックチェーンに乗せることで、分散型のアプリケーション(DApps)を開発するプラットフォームとしても機能します。そのためスマートコントラクトのプラットフォームというとEthereumという印象が強いのですが、ブロックチェーン上でDAppsを大規模に動かすためには、1秒間に15回までしか取引を処理できないイーサリアムの仕様がボトルネックとなるということもよく言われている制約です。この講演では、このような制約を解決するための新技術「Plasma」や「Sharding」の概要が説明されたようです。

ゲストには、DAppsの開発者たちが登壇。異なるブロックチェーン同士をつなげて相互運用を目指す「COSMOS」プロジェクトや、スマートコントラクトを通じてコンピュータの計算資源を貸し借りできる「golem」プロジェクトなども紹介され、参加者からは興奮さめやらぬ声が聞かれたようです。

 

BeyondBlocks初日レポート】bitFlyer 加納氏 日本の現状 ブロックチェーン全体に関する進展の概況

4月4日 恵比寿のウィストンホテル東京にて行われたBeyond Blocksに関して、メディアパートナーともなっているCRYOPTO TIMESの、、bitFlyerの加納さんによる初日の基調講演に関してのレポート記事です。

ブロックチェーンの市場は世界では300兆円、日本政府も67兆円の市場だと試算しており現在では、主にデジタル通貨だけに注目が集まっていますが、今後は仮想通貨だけでなくトレーサビリティーやProof of Documentにもなり得る可能性があるとのこと。

bitFlyerでは現在、プライベートチェーンであるMiyabiの開発に力を入れているようです。ブロックチェーンには処理が遅いという問題がありますが、miyabiは処理速度をあげることにより金融機関でも使えるものにすることを目指しているとのこと。

 

ガートナー、ブロックチェーンへの取り組みに関する調査結果を発表

最後に、ガートナージャパンが4月5日に発表した、ブロックチェーンへの取り組み状況に関する調査結果をご紹介します。

従業員数500人以上の日本企業を対象として2018年2月にガートナーが実施したブロックチェーンへの取り組み状況に関する調査の結果、42.6%の企業が、調査など初期的なものも含め、ブロックチェーンに何らかの形で取り組んでいることが明らかになったとのこと。
ガートナーはブロックチェーンに関して、以下の仮説を含む展望リサーチも発表しています。

新しいテクノロジ群の一角を占めるブロックチェーンへの理解や試行を進めようとしないIT部門のほとんどが、2021年までに自社のデジタル・ビジネスに向けた活動をリードできない状況に陥る

インターネットによりさまざまな分野が変革してきたように、ブロックチェーンの技術によりさまざまな分野が変革していくのは確かなようです。