まずは、基調講演の中でもAWS Japan社長の長崎氏からの新サービス発表関連などの講演についての記事をご紹介します。その後、基調講演の中でもアマゾン本社エグゼクティブによるAIやIoTについての講演についての記事を紹介した上で、事例紹介の各種講演関連の紹介記事をピックアップしていきます。
事例紹介の中では、典型的なAWSの活用事例ともいえるJINSの事例を取り上げた後でこれまでクラウドには一番遠い業界ともいえた銀行の中でもメガバンクのひとつである三菱東京UFJ銀行の村木氏の講演をご紹介します。

 

三菱UFJ銀登壇、大阪リージョン発表など「AWS Summit」基調講演

東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪をメイン会場として開催されたAWS Summit、4日間(5月30日~6月2日)にわたって100名以上のゲストスピーカーからの講演、150以上のブレイクアウトセッションが行われましたが、まずはAWS Japan社長の長崎氏の講演内容を、このASCII.JPのAWS Summit2017レポートから見ていきたいと思います。

基調講演の中で長崎氏は、今回の参加登録者数は2万人を超え、世界の主要都市で開催されるAWS Summitの中でも最大規模になったと報告しています。
新サービス関連では、大きく下記のふたつについての発表がありました。
・Amazon Lighsailの東京リージョンでの提供開始
・大阪ローカルリージョンの2018年からの開始発表

AWSのエントリーユーザー向けにVPS (Virtual Private Server)を簡単な操作で構築して利用できるサービス「Amazon Lightsail VPS」が東京リージョンで利用可能となりました。利用料金は月額5ドルから。利用料金にはデータ転送料込みの固定額とのこと。
AWSを新たに利用しはじめる際の障壁となっていた、使い方の習得やコスト予想が難しいという課題を解決できるサービスとなっています。

また、日本の顧客のDR(Disaster Recovery)対策に対するニーズとして、国内に複数のデータセンターがほしいという声に対応して、2018年に大阪ローカルリージョンを新設する予定と発表。だたし特定の顧客に利用を限定しての提供とのこと。

 

日本の聴衆を戦慄させたAmazonの3つのイノベーション

AWS Summit 2017の最終日に行われた基調講演で紹介された、Amazon Dash/DRS、Amazon Alexa、Amazon Roboticsについての講演をASCII.JPのAWS Summit 2017レポートからピックアップして紹介します。

まずはAmazon Dash/DRS (Dash Replenishment Service)を手がけるクリス・デイビス氏の講演を紹介します。講演のキーワードは、「UsefulなIoTの作り方」。
講演のはじめに、IoTのシステムは従来型のITアプリケーションとはさまざまな面でフレームワークから異なることを説明するとともに、消費者行動に対する深い洞察により優れた顧客体験を実現することを目指すプロセスの中からAmazon Dashもうまれているとのこと。最後に、DashもDRSもオープンなエコシステムであり、さまざまなパートナーがDRS対応のデバイス開発を進めており、IoTからスマームホームが近づいてきていると訴え講演を終えています。

Amazon Alexaのエバンジェリストであるジェフ・ブランケンバーグ氏の講演では、音声認識技術「Amazon Alexa」が可能とする音声インターフェイスの可能性についてアピールしています。
Amazon AlexaはAmazon EchoやFireTVなどに組み込まれていますが、自然言語をコマンドとして理解し、問い合わせに答えたり、家電やWebサービスを操作することを可能とします。

最後に講演されたのが、Amazon Roboticsのアンディ・ポロック氏。Amazon.comの配送センターですでに8万台用いられているロボットと配送センターの仕組みの紹介をしてくれています。

 

新サービス登場とともに旧システムを捨ててきたJINSのAWS活用

アイウェアブランド「JINS」を展開するジンズの澤田氏の講演です。さまざまな新しいデジタルサービスも展開するだけでなく、めがねにセンサーもつけるIoT関連製品もすでに出しており、それとともに、国内・海外あわせて430店舗を展開する大手企業ならではでの、さまざまな側面でのAWSの利用価値とメリットを紹介してくれています。

スマホのアプリでユーザーオリジナルの構成・デザインのメガネを作れるというJINS PAINTでは、新規事業ならではの、固定費を下げつつも大量アクセスがきてもスケールできるようにしたいという要求にこたえてくれるものとしてのAWSのメリットを紹介してくれています。

ウェアラブル端末・IoT製品であるJINS MEMEでは、IoTに関する知見がない中でのサービス開発におけるシステムの柔軟性を可能とするAWSという特徴を紹介してくれています。実際、JINS MEMEのシステム開発時にはまだKinesisやLambdaもなかったので、EC2で基盤を構築したものの、KinesisとLambdaに順次切り替えを行い、現在はサーバーレスの構成でランニングコストも抑制できているとのこと。

最後に紹介されたのが、ECサイトJINS ONLINE Shopの刷新について。大手国産クラウドからAWSに移行したことによって、1分間あたり1万というリクエストがきち際にシステムがダウンしていたものが、1分あたり1万2,000というリクエストがきてもダウンしなくなったとのこと。また、最後に、現在手がけているグローバルでの基幹システムのクラウド化についてもAWSをベースに進めていることを紹介してセッションを終えています。

 

三菱UFJ銀登壇、大阪リージョン発表など「AWS Summit」基調講演

三菱東京UFJ銀行の村木氏による「MUFGクラウド」の中で、AWSをどのように利用しているかを紹介している講演です。

三菱東京UFJ銀行では、AWSをMUFGクラウドのコアプラットフォームのひとつと位置づけAWSの基本サービスをMUFGクラウドのサービスカタログにラインアップもし、業務アプリケーションにおける活用を進めているとのこと。

こちらAWS機能を利用して本番稼働をすでにしているシステムが5つ、さらに現在開発中または健闘中のシステムは100以上におよび、インフラエンジニアだけでなく、アプリケーション開発者などにも解放すべく人材育成も進めているとのこと。銀行の中にもクラウド・AWSが浸透しつつあることが感じられる講演内容です。