4つのレポート記事を紹介します。最初のふたつは1日目と3日目のキーノートに関するレポート記事で、その後にふたつのユーザ事例紹介のレポート記事となります。

 

AWSジャパン長崎社長が示した、クラウド移行を成功させる5つのガイド

クラウドwatchのAWS Summitレポート記事です。1日目に行われたAWS長崎社長のキーノートで示した“クラウド移行を成功させる5つのガイド”について紹介してくれています。

ここ1、2年、クラウド移行をあらわす言葉として「リフト&シフト(Lift & Shift)」――、つまり、既存のオンプレミスの基盤をクラウドに上げて(Lift)、その後にクラウドに適した環境へと進化させていく(Shift)手法について語られるケースが増えています。

ただ長崎社長は、クラウドのメリットがどこにあるのかを理解しないままにリフト&シフトに手を付けるとやはりうまくいかないということで、これまでお客さまに対して支援してきたクラウド移行のノウハウを共有してくれた講演内容です。

1. クラウドならではの適切な設計を行うこと
AWSに用意されているクラウドの設計概念フレームワーク「AWS Well-Architected」を参考に3年後、5年後にスケールする基盤を整えるという設計の考え方をもつことが、クラウドならではのメリットを享受するためには重要

2. クラウドにおけるTCOの考え方
AWS Cloud EconomicsはAWSクラウドによる投資効果を「財務効果」と「非財務効果」に分けて算定することで、AWSによる“継続的なプライスダウン”を明示するための支援プログラム。AWS Cloud Economicsも活用して、非財務効果も数値として示すことによりクラウドを企業活動に導入することの重要性を企業内で浸透させることができる

3. クラウド人材育成

4. AWSサポートプログラムの活用

5. AWS Migration Acceleration Program
個々のユーザーの状況に最適化されたクラウド移行を支援するプログラム。テクノロジの視点だけでなくビジネス/人材/ガバナンス/プラットフォーム/セキュリティ/オペレーションそれぞれの視点から現状の課題を洗い出し、その企業の状況に適したクラウド移行計画を立案して移行作業を支援してくれるとのこと。

 

Amazon SageMaker東京リージョン提供開始を発表

技評のAWS Summitレポート記事です。AWS,Cloud Architecture StrategyのVP,Adrian Cockcroft氏による3日目のキーノートをレポートしています。

Cockcroft氏は、クラウド・エンタプライズ開発の分野でいま最も顕著な進化を遂げているのが機械学習・AIの分野であり、AWSでもインフラからアプリケーションに近い部分までさまざまなレイヤでこれまでも機械学習をサポートしてきたが、その集大成の1つとして作り上げたのが「Amazon SageMaker」とのこと。

Amazon SageMakerは機械学習における面倒な管理作業を自動化するマネージドサービス。これまでの10倍のパフォーマンスで機械学習の成果を手にすることができるといいます。

そのSageMakerが東京リージョンでも6月1日からサービス提供が開始されるとこの場で発表されました。また機械学習ライブラリとして日本でのユーザが多いChainerが利用可能となりました。

Cockcroft氏が次に紹介したのが,データ分析アーキテクチャ。このAWS Summit期間中に東京リージョンでのサービス提供が発表,開始されたBIツール「Amazon QuickSight」のユーザ事例紹介ということで、リクルートテクノロジーズの高岡氏が急遽利用可能となったQuickSightを使用した分析システムを作り講演でのデモをしてくれたようです。

 

タクシー配車アプリ「タクベル」を手掛けるDeNAがAWSを選択した理由

@ITのAWS Summitのレポート記事です。DeNAの執行役員でシステム本部長を務める小林篤氏が、タクシー配車アプリ「タクベル」のシステムで活用するAWSの構成概要を紹介した内容をレポートしています。

タクベルは特定のタクシー事業者に依存しないタクシーを配車できるスマートフォンアプリで、現在は神奈川県横浜市、川崎市のエリアでサービスを展開。タクベル事業の目指す方向として、タクシーの需要予測が行える『データ収集基盤』を構築して、タクシーの『潜在需要』を獲得することを目指しているとのこと。

データ収集基盤として、当初はGCP(Google Cloud Platform)での構築を検討していたが、AWSの豊富な機能が魅力でGCPから切り替えるに至ったと、AWSの選定利用を説明していたようです。

収集したデータは「IoT RuleEngine」を利用して3つの用途に合わせて保存。まず、データ分析ツールで利用するデータは、「Amazon Kinesis」でバッファリングしてLambdaを通じて外部のDWH(Data Warehouse)に送信。また、タクベルのユーザー向けアプリで利用するデータはLambdaを通じて「Amazon Elastic Search Service」に保存。そして、タクシーの位置をリアルタイムにモニタリングするためのデータは、「IoT Topic」を通じてモニターシステムに登録、
という形態のAWSの機能を上手に組み合わせたシステム構成を実現しています。

 

ドコモが乗り越えた「茨の道」

ITmediaエンタプライズのAWS Summitレポート記事です。

NTTドコモは、AIエージェント「my daiz(マイデイズ)」を2018年5月に発表。my daizは、スマートフォンやタブレットに話し掛けると、通勤経路の混雑予報や夕食のレシピ、荷物の再配達予約など、必要な情報やサービスを、最適なタイミングで提供してくれるAIエージェント。

このようなAIエージェントなどのサービスを提供する基盤として、顧客の行動を分析し、音声を通じて必要なサービスや情報を最適なタイミングで提供する「AIエージェント基盤」などをAWSで構築し、運用しています。

NTTドコモでは、顧客の情報を大量に集約し、分析するシステムをオンプレミスからクラウドに移行することを望んだもののそれらのデータを外部のクラウドに乗せるには、NTTグループでは厳格なセキュリティ体制が必要となり、当時のNTTグループでは全く話にならなかったとのこと。

そこで、NTTドコモでは、セキュリティの不安要素についてAWS側と話し合い同社独自の厳格なセキュリティ要件を設定し、2014年にはクラウドに置けないデータはないといえるレベルのセキュリティを実現。

現在、NTTドコモでは、あらゆるAWS関連プロジェクトに関する車内の問い合わせや相談を「ドコモCCoEチーム」という担当チームで担っています。役400以上のAWSアカウントを利用している同社では、AWSからドコモへの問い合わせもこのチームに一本化して、新しい機能の説明や勉強会の開催、ガイドラインの策定、セキュリティの管理などAWSに関する効率的な運用体制をしいているようです。