下記は、Google Trendで日本国内での”AI”という検索数のトレンドを表示させたものです。2012年頃からみると、2013年、2014年と増えていなかったのが2016年から2017年にかけて、1.5倍から2倍程度に増えてきていることがわかります。

AI-trend

AI、人工知能という技術も、過去に2度、3度とブームになっては、あまり社会を大きく変えることにならず、忘れ去られていったことのある技術ですが、「ディープ・ラーニング」という技術的なプレークスルーと、コンピュータの高速化にクラウド環境も手軽に利用できるようになって、以前とは桁違いの
計算パワーを利用できるようになったこと、また、AIという技術分野のこれまでの技術的な蓄積および実用化の試みに関する長年の蓄積と、政府の成長戦略の柱のひとつに指定されたところもあって、AIが社会的にさまざまな分野で取り入れられていくのではないかと注目されています。

ただ、この期待値が高い状況から、本当に社会的に大きなインパクトを与えるところまでいけるかは順次、段階を踏んで進んで次のステージに移行していくかどうかにかかっていますが、最近、次のステージに向かいつつあると感じられるふたつのトピックがありましたので紹介します。

リクルート、“プライベートAI”を開放

一つ目は、リクルートが自分たちのグループ向けに開発してきたAI基盤を外部にも提供すると発表している記事です。

ここでのAI基盤とは、レコメンド、OCR(文字認識)、画像解析、音声テキスト化、文章要約、文章校閲などの、AIを活用したよく使われると思われる各機能別のAPIとなっているものです。

これらのAPIは、すでに「カーセンサー」で車の車種を自動判定するのに使われていたり、「ゼクシィ縁結び」で顧客サポートに使われていたり、顧客から受け取った求人広告テキストの校正作業に使われている実績のあるものです。

今回のAIブームのきっかけとなった「ディープ・ラーニング」という技術を活用しようと思ったときに
Tensorflowのようなオープンソースのライブラリなどはいろいろあるものの、それを利用しようとすると、ニューラルネットと学習に関する技術的な理解が必要ですし、PhythonにしてもC++にしてもプログラム作成も必要となります。

それを、特定の用途向けに「ディープラーニング」技術を用いて、高い認識性能などを実現した「機能」「サーピス」としてパッケージ」して提供できれば、そのような技術的なバックグラウンドと関係なく手軽に利用することができるようになります。

AI技術活用も、この段階に進みつつあることはを感じさせる記事です。

 

Google、人間のように学習を積み上げるAIを開発

Google傘下のDeepMind社の新しい技術を開発したとの発表です。

「ディープラーニング」も含めて、これまでのニューラルネットワークでは、順番に違ったタスクに適用させていこうとすると、都度、それぞれのタスクのデータに適応してしまい、前のタスクに対する学習結果が失われてしまうという特性がありました。

「Catastrophic forgetting」と呼ばれていて、ニューラルネットワークの欠点とされていた点です。

DeepMind社は、このCatastrophic forgettingを乗り越えるために、人間の記憶メカニズムにヒントを得た新しいアルズリズムを開発したと発表しています。

発表の中で、そのアルゴリズムの有効性を示す例として示していたのは、ひとつのニューラルネットワークで、いくつものゲームをプレイすることで学習させた結果が、従来の技術では、ひとつのゲームで学習しても次のゲームで学習すると失われるのに対して、新しいアルゴリズムでは、ゲームを順次プレイして学習するに従って効率よく学習結果が蓄積されていくことを提示してくれています。

「ディープラーニング」という技術も、ひとつのプレイ区スルーでしたが、さらにその次のブレイクスルーも現れ続けるのではないかと感じさせられる記事です。